事業内容

企業理念

“「がん」だけを見ることなく、「がん患者」の全体を診ることにより、家族のがん患者にも安心して勧められる治療法を提供すること”

(1)創薬方法の特徴

• 「 モジュール創薬」-患者にやさしい抗がん剤を世界に向けて開発-

当社の創薬方法は、既存の抗がん活性物質などを一つの構成単位(”モジュール”)として捉え、用法用量、結合様式など独自のノウハウを加え組み立てを行うことにより、ヒトでの有効性と安全性のバランスを向上させた新規抗がん剤を創製することです。

一般的な抗がん剤の創薬では、基礎の探索研究からがんに作用する化合物を抽出し、可能性のある抗がん剤候補とする方法で約5~7年ほどの長い期間を要します。モジュール創薬は、医薬品になっている抗がん剤の活性物質を利用して組み合わせる方法ですので、基礎の探索研究がほぼ不要であり、ヒトでの有効性と安全性の予測が可能となることから、1~2年後には臨床試験を開始することができます。そのため、研究開発の効率が良く、期間も短縮でき、臨床試験で失敗するなどの開発リスクが低減できることが大きなメリットです。また、抗がん剤治療で多くの患者が苦痛を伴う副作用の軽減に注目して、抗がん剤の知識と独自のノウハウを組み合わすことで、新規の抗がん剤としての特許化に成功しました。
すなわち、抗がん剤を用いた治療において、多くのがん患者がQOL向上を望む限り、新たな創薬手法の大きなイノベーションになり得ると確信しております。

(2)当社の開発品

当社の開発パイプラインは以下の通りです。

当社の開発パイプラインの詳細

(3)当社の事業戦略

• 事業領域

① 抗がん剤開発への特化

がんは全世界において主要な死因の一つであり、患者や家族、社会にとって大きな問題となっています。新しい治療や新規抗がん剤により、生存予後が改善する傾向がみられており、がん患者であっても社会生活を営むことができるようになってきております。その一方で、がんが進行した状態では、抗がん剤の治療効果は限定的であり、また、その抗がん剤の多くは様々な副作用を伴い、がん患者のQOLに十分寄与しているとは言い難い状況です。
当社は、その現状を少しでも打破したいと考えた抗がん剤開発の経験豊富なメンバーによって設立されました。過去の経験とノウハウから、医薬品になっている抗がん剤の問題点に着目すると、独自のノウハウや組み合わせで副作用を少なくして、治療効果を改善できる可能性が極めて高い領域と考えられたためです。このがん領域は、まさに当社が得意とする「モジュール創薬」の領域であり、当社が強みを発揮し、家族のがん患者にも安心して勧められる治療法を提供する企業として、抗がん剤開発に特化しております。

② 外部資源の有効活用

当社は、組織の効率的運営のため、外部機関と積極的な連携を図りながら、研究開発を進めております。
当社は、研究開発のマネジメント業務に集中し、具体的な業務については、外部の研究開発受託会社や製造受託会社に委託する形で研究開発を進めております。

③ 製薬会社等との提携

当社は、独自のモジュール創薬により新規抗がん剤候補物質を探索し、前臨床試験及び臨床試験を実施し、製薬会社に対し、医薬品の開発権及び販売権等を許諾して提携関係を構築し、事業を推進する方針です。

<当社の事業領域と役割>

モジュール創薬の詳細

• 収入形態(ビジネスモデル)

当社が得る収入は、提携製薬会社からの収入です。一般的に、研究開発の段階においては、「契約一時金」、「マイルストーン」及び「開発協力金」を受け取ります。
さらに、将来、提携対象の製品が上市に至った場合には、売上高に応じた「ロイヤリティ」の収入を受け取る予定です。

<提携製薬会社からの受取る主な収入>

受取る主な収入の詳細

<主な収入の内容>
収益名内容
契約一時金 契約締結時に一時金として受取る収入
マイルストーン 研究開発の進捗に応じて、事前に設定したイベントを達成した際に受取る収入
開発協力金 研究開発費用に応じ、提携会社が負担する分の収入
ロイヤリティ 医薬品販売後に売上高に応じて受取る収入